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脇差:甕鏡
Mika Kagami
銘:甕鏡 國真作之
平成二十九年吉日
刀工人生で初となる注文打ちの脇差。
鎌倉時代の名工、粟田口吉光作の脇差『鯰尾藤四郎』をモデルに自身の心を映す鏡となるものを作って欲しいとご依頼主様より製作をご依頼頂いた。
刀身中程から棟側の厚みを抜いている『冠落とし造り(または薙刀直し)』と言われる少し変わった形状で、格好の良い姿を作り出すのに苦労した。
刃文は直刃調に小互の目を交え、地鉄は杢目に板目が混じり、所々に二重刃風の映りが現れている。
表裏に薙刀樋と添樋を掻き流す。
お納めして3年ほど経った今でもたまにご依頼主様から写真付きで手入れ報告のご連絡を頂いており、我が子の様に大切にして頂いている様で作者としては嬉しい限りである。
◆個人蔵◆
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